、きみは後悔していますか?
後悔しているでしょうね、勝手ながらそう思いますよ。けれど僕は歓喜しています、そして同時に渇望して、疲弊している。これ以上にないほど、満足を覚えています。まるで夢を見ているように。魂に出口がないことを知っているのに、この絶望の中に光りを見ている。君の存在に。しかし、僕が何かを―そう、たとえるなら―きみをあいしているのだと告げたのなら、君は迷わずに頷いてくれるのでしょうか。頷いてくれると仮定しても、僕らはその思いの丈を永遠に同じくすることは出来ない。別々の想いを共有する事は出来たとしても、同一の想いを、同じ高さから、同じ目線で、感じあう事はできないのだと、僕は知っています。ええ、知っているのです。けれどね、、僕はいまとても満足しているのですよ。この酷く不安定な世界で同じものを見合うなど不可能だと知っているのだから。満足なのです。わかりますか。いえ、きっときみはわからないというのでしょう。そう、そして君は永遠にして僕の感じ得る思いを理解する事はないのでしょう。人間はそれとまったく同じ、まさに同一の体験をしようともこの感覚を敷衍する術を持たないのですから。そう、僕も君も、それらを一切合切、持ちはしないのですから。ですから、僕が君を永遠に理解する事はできないのです。同一化でもしない限りね。完全な理解など個別の固体には成し得ない。僕はね、、もっとほかに道があったのではないかと時折にして考えるのですが、僕はきっと、その「ほかのみち」を望まなかったでしょう。今も望んでいません。過去も、この先の未来もね。けれど、君はどうなのか。愛している。そういえば事足りるのですか。満足だったのですか。違うでしょう。望むのはそんな薄っぺらで軽薄な口約束ではなく、もっと、もっと不確かで不安定なものだったのでしょう。でもね、。僕は僕なりに、君を愛しているわけです。過去も現在も、そして未来すらも永劫にね。


 

 

愛していないと云ってくれ

( 要するに、無駄に意気込むとこういう作品が稀に生まれることがある。タイトルはBL本から拝借 )